ロレンツィオ・リケルミー
Lorenzo Richelmy
1990年3月25日、イタリア生まれ。俳優。8歳の時初めて舞台に立つ。2002年、カルロ・ヴァンツィーナ監督の『SundayLunch』(03/未)でロッコ・パパレオとエレナ・ソフィア・リッチの息子役を演じた。2007年にはチネチッタ・エクスペリメンタル・フィルム・センターで学び、2014年、『BornLucky』でカルロ・ヴェルドーネの息子役に抜擢される。2014年から2016年にはNetflixのドラマ「マルコ・ポーロ:百の眼」では主役のマルコ・ポーロを演じた。
リリー・コール
Lily Cole
1987年12月27日、ロンドン生まれ。モデル、女優、実業家。ケンブリッジ大学で美術史の学位を取得。ファッションモデルとしてアーヴィング・ペン、ニック・ナイトなど名だたる写真家の被写体となり、2004年には英国ファッションアワードでモデル・オブ・ザ・イヤーにノミネートされた。女優としては、テリー・ギリアム監督の『Dr.パルナサスの鏡』(09)に出演、2017年にはイギリスのドラマ「エリザベス1世」で主役を務めている。2013年、自分の技術や知識をシェアし、相互に助け合うことを目的としたソーシャル・ネットワーキング・サイト「Impossible.com」を設立している。
Michelle Mally
「Cafe La Mama 」(93)に編集者として映画界に入る。01年にテレビのドキュメンタリー番組「Appuntamento con la storia」で初監督。『ヒトラーvs.ピカソ』(18)で美術を担当。本作が映画初監督作となる。
柄本佑
Tasuku Emoto
《Profile》
2001 年に映画『美しい夏キリシマ』(03)のオーディションを受け、映画初出演にして主演デビュー。同作でキネマ旬報ベスト・テン新人男優賞、日本映画批評家大賞新人賞を受賞した。また、キネマ旬報ベスト・テン主演男優賞を2018年公開の主演映画『素敵なダイナマイトスキャンダル』、『ポルトの恋人たち 時の記憶』、『きみの鳥はうたえる』で受賞、毎日映画コンクール男優主演賞も受賞した。主演作『火口のふたり』や『居眠り磐音』『アルキメデスの大戦』が公開待機中。
《Message》
劇中でクリムトたちが「既成の芸術を拒絶し、独自のスタイルと理想を求めた」と、エディプス・コンプレックスというキーワードを使って説明しています。父親を殺すが、その義務も負うと。同じだなと感じたのは映画におけるヌーヴェルヴァーグですね。新しい波を起こしたけれど、明らかに過去の作品群から影響を受けて次世代として登場する。この現象はどんなジャンルでもいつの時代でも普遍ではないでしょうか。現代はクリムトやシーレたちが生きた時代に比べると、抑圧されるわけでもなく自由もありますが、同じようなテーマは底辺にあるような気がします。
アルトゥール・シュニッツラーの芝居の一節がいいですね。「我々はあまりに多くの矛盾を抱えている。愛と欺瞞。できるだけ人生に秩序をもたらそうとするけれど、まさにその秩序こそがどこか不自然なんだ。自然な状態は、常にカオスだから」過激なセリフですね。この芝居、見てみたいです。僕はすぐ影響されるタイプなので、この作品に携わって油絵とか描いてみたくなったというか、ある種の制作欲みたいなものが沸いてきました。いい絵を知り、壮大な音楽を聴き、芝居のいい言葉を知る。この映画では知らないことを知るチャンスに出会えると思います。知らない世界を贅沢に味わえる機会なのでぜひご覧ください。
余談ですが、クリムトの『接吻』はTシャツを持ってるくらい好きです!(談)